公開日:2022/03/03
カテゴリー:売る時の知識
今日は、
不動産売却における時代変化と敷地の広さの変化とは
というテーマでお話致します。
さて、諸説ありますが、バブル期とは1986年12月頃~1991年2月までの約4年3か月まで間を指すのが通説となっているようです。
そしてピークが、1989年(平成元年)ごろ大納会(12月29日)に最高値38,915円87銭を付けたのをピークに暴落に転じてしまったとされています。
その頃、建売住宅などを購入していた年齢層が35~45才前後が多かったと言われている。
つまり1989年に35歳の人は、現在(2022年)は68歳になっているわけですが、今まで住んでいた不動産の建て替えや、売却の目安というか最後の決断時期なっているのです。
その頃の不動産はとても金額が高い状況にあり、一般サラリーマンが不動産を購入するには厳しい時だったと言われています。
物件価格を抑えるために、私の商圏でもある千葉県の市川・松戸・船橋あたりで、12~20坪の敷地の建売が主流であった。
現在、パワービルダー(建売業社)が仕入れ案件(敷地100平米以上)を血眼になって探しているが、簡単に見つかるはずもない、なぜなら、最近の売却相談案件は、敷地が20坪前後の商品ばかりなのだから。
だから、パワービルダーが探すような100平米(30坪)以上の敷地の商品は簡単には見つからないのもわかるだろう。※ちなみに敷地100平米付きの建売でなければ売れ残る確率がかなり高いことにパワービルダーは気がついている。
もう少し大きい敷地を所有している売主さん(地主さん)などは、相続を含め金銭的に困らない限り、価格が低い今の時期に普通は不動産を手放さないのだ。
これから10年は、バブルの影響をうけた不動産案件が多数売り物件として出てくる事が簡単に想定できる。
私の商圏でもある千葉県の市川・松戸・船橋あたりで、新たに不動産を購入する層のお客さまは、最低敷地100㎡と言った考えの方が多いのも事実である。
この時点で、ニーズとウォンツのバランスが崩れているのがお分かりであろう。
このバランスの崩れ見方を変えれば、ニーズ(求めているのは100平米以上の駅チカ)に対してウォンツ(提供物件)が少ないといえるのですが、この影響で現在、不動産価格は上昇傾向にあります。
ニーズ(駅チカで、100平米以上の敷地)の商品が少ないのです。
怖いほど、この状況に一般のお客さまは気がついていません。
待ってれば、物件が出てくるとまだ思っている。
これから約10年は、本当の意味で、バブルの影響が出てくる!
敷地20坪前後の中古不動産や売地という不動産が世の中に売り物件として一気に出てくるのだが、これは違う形で世の中の不動産価格に影響を及ぼしてくると私は考えています。
実際に弊社への査定依頼は敷地20坪前後の不動産が多いのです。
さて問題なのは、このバブル時代の一戸建ては検査済みが取られていないケースや、違法物件のオンパレードであることです。建てれば売れる時代ですから、多少の違法行為は有りな状況だったのだと容易に想定されます。
この時期の金融機関は、検査済みが無い物件でもドンドン融資をしていました。
バブル時期に買った人たちは上記で話した、自分の家が違法物件だったなんて事実に気づいていないことがもっと大きな問題です。
建売住宅と言ってもバブル当時の購入金額は相当な価格だったのでしょう。
買った当時の金額が忘れられず、足に鎖のように絡みついて離れない売主さんは、売りたくても売れないスパイラルに落ち入る可能性も高いと言えます。
今現在の買主さんのニーズは「100平米以上の駅チカ物件」なのですから67平米近くの敷地の不動産では、ニーズとウォンツが合致しないのです。
つまり、買いたい人がいないのです。
買いたい人は、敷地100平米以上の駅チカである。
売りたい人の不動産の敷地は、67平米前後である。
簡単な事です。
本当の意味でバブルの影響が終わりを迎えるのは、これからだと言えます。
不動産の売却をお考えの方は、よくお考えになって下さい。
査定が高いと言っても買いたい人が居ない場合は、成約しません!
敷地の広さ20坪前後の不動産をお持ちのお客さまは現在の時代の状況をしっかりと認識して下さい。
ニーズとウォンツのバランスは、不動産業者の腕やトークでどうにかなるものではありません。