公開日:2022/06/23
カテゴリー:売る時の知識
実は多い!既存不適格物件という理由で査定額が下がる中古不動産
こんにちは、いい家見つかる不動産屋さんの角田です。
今日は「既存不適格物件(きそんふてきかくぶっけん)」についてのお話です。
中古の不動産査定をしていると、意外とこの言葉が出てくるんです。
特に築年数の古い物件では、よくあるケースなんですよ。
◆ 既存不適格物件ってなに?
簡単にいうと、
建築当時は法律に合っていたけれど、今の法律では違反になってしまう建物
のことです。
たとえば、昔はOKだった建ぺい率や容積率が、今の法改正で厳しくなっていると、
同じ規模の家が建てられないこともあるんです。
◆ なぜ査定額が下がるの?
既存不適格物件の場合、以下の理由で査定額が下がる傾向があります。
再建築すると今より小さい家しか建てられない
金融機関が評価を低く見積もる
融資が満額通らず、買主が購入しづらくなる
たとえば、売主さんが「3000万円で売りたい」と思っていても、
金融機関の評価が2000万円だと、買主さんは1000万円の頭金が必要になります。
そうなると、買い手の数が一気に減る=売れづらくなる、というわけです。
◆ 売主さんとのギャップが生まれる理由
多くの売主さんは、
「昔、これくらいで買ったし、同じサイズの家がまた建てられるでしょ?」
と考えがちです。
でも、実際には法律が変わっていて、
同じ大きさの建物が建てられない
そもそも再建築不可エリア
というケースもあるため、査定額にギャップが出るのです。
◆ 不動産業者にも知識差があります
不動産業界でも、この“既存不適格”を正確に理解していない営業マンは意外と多いです。
特に新人さんや経験の浅いスタッフは、表面的な査定しかできないことも。
だからこそ、査定はベテランに任せるべき仕事だと言われるんですね。
◆ 最後にひとこと
既存不適格物件は、けっして“売れない”というわけではありません。
ただし、買主側の融資事情や再建築制限などを踏まえて、
事前にしっかり調査し、正しく説明できる不動産会社に任せることが大切です。
特に、査定価格と実際の取引価格に差が出やすいので、
早めの相談と的確な戦略が、高く・早く売るカギになります。
「うちの物件はどうなんだろう?」と思った方、
お気軽にご相談くださいね。
今日もお読みいただきありがとうございました。