公開日:2022/01/21
カテゴリー:売る時の知識
今日のテーマは、
「不動産相場は、不動産屋よりも銀行や一般ユーザーの意見が反映されている事実」
です。
不動産には、相場といわれる価格がございます。
さて、この相場って誰が決めているのか?
通常、お客様は「不動産屋が査定しているので不動産屋が決めている」とイメージなさっている場合も多いのですが、実は、ちょっと違います。
まず、不動産業者の値付け(査定)は売買事例という過去にいくらで売れたのかをベースにして金額を算定します。
過去の成約事例を基にしているということは、実際の売買事例という事です。
売買事例(成約)と言うことは、一般ユーザーのお客様がこの価格なら買っても良いと決めて購入した実際の金額なのです。これこそ一般ユーザーの意見です。
不動産業者は、金額のアドバイスは行いますが、買うのはお客様ですから、最終的に値段を決めるのはお客様という事です。
※ネットの普及が進んでいない昔なら、営業マンのトークで高く売るなどできたかもしれませんが現在では一般のお客様も相場と言われる価格を調べれる時代です。
※ネットの普及が進んでいない昔なら、営業マンのトークで高く売るなどできたかもしれませんが現在では一般のお客様も相場と言われる価格を調べれる時代です。
そのお客様が妥当だと言う値段の成約事例がベースとなり、相場といわれる金額が決まっていると考えられるのです。
不動産屋がどんなに高く売りたいと値付けをしても、買う方が見つからなければ、成約にはなりません!
つまり、成約しなければ事例にもならない。
事例がなければ、相場と言うのは構築されないのです。
では、銀行がどのように相場に関係しているのかと言うと、物件担保という考え!
不動産融資の場合は、物件を担保にお金が貸出しされるのですが、物件担保というのは、銀行がお客様へお金を貸出すにあたり、その物件が融資額ほどの価値があるかどうかを判断する訳です。
なぜ、担保評価を調べているかと言うと、万一ですが、購入したお客様がローンの支払いが遅れてしまい返済しない期間が長くなった場合に、銀行などの金融機関はその物件を競売手続きを行い、貸し出したお金を回収したいと考えるので、その最悪の事態になっても損をしないように担保計算して融資をします。
仮に、お客様が4000万円の価値があると判断し、買いたいと言っていても、銀行の担保価値が2000万円と判断されれば、自己資金は2000万円必要となるわけです。
そんな2000万円という多額の自己資金を準備しないと買えないとなると、一般の購入希望者さまは、それでは買えないという方向に行ってしまいますよね?
どんなに売主さんが高く売りたいと言っても、買う方が現金で購入する場合でもない限り、担保価値がないと判断されれば、金融機関が考える担保価格と言われる金額を基にして売買を行わざる得ないという可能性が高くなるという訳なのです。
物件価格が上昇傾向の場合においては、担保価値よりも少し多めに融資を行う傾向があるのですが、そのような融資が原因でバブル時に痛い思いをした銀行はやはり担保に対しては厳しい見方をしているのも事実です。
不動産は、世の中に同じものはありません。
価値の考え方は人それぞれ違います。
だた言えるのは、不動産屋の査定の時は、立地条件や間口やら、さまざまな条件を見てプラスやマイナスの要素を査定金額に組み込み判断しているという事です。
不動産の相場は、どうやって決めているのかってお話でした。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
では、またね^^
【追記】
路線価って言うのは、公示価格の80%と言わていますが、首都圏においてはあまりそのルールに合致しません。高い場合もあれば安い場合も多々あります。
また、路線価には間口や奥行きによっても補正計算の必要があり、単純に路線価図に記載された金額に面積を掛けるなどの方法だけでは基準にはできません。
地価公示は、土地鑑定委員会が毎年1回標準地の正常な価格を公示し、一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準とされ、また、国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準とされる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的としている。
ですが、不動産には同じものは無いです。
用途地域や、その土地の間口や方位によっても違いがあります。
つまり、参考になるデータですが、ご自分の所有地であればどうなるかをしっかりと比較して見極める必要があります。
Q、相場が上がったと感じないのに、公示価格が上がる傾向があるんですがなぜですか?
A、値段を上げて行かなきゃ、税収も増えないでしょ?不動産業者に対しても、公示価格を参考して査定を行うようにと言われてはいます。税金をかけるための算定にも使われているんです。だから参考程度にしかならないんです。不動産鑑定士が調べて評価額を決めてると言う方もいますが、その仕事の依頼をしているのは誰ですか?国です!これをどう感じますか。。。