公開日:2020/01/22
カテゴリー:売る時の知識
こんにちは。「いい家見つかる不動産屋さん」です。
今日は、不動産を売るなら必ず知っておきたい 「確定測量」 のお話をします。
◆ 測量って、誰に頼めばいいの?
「測量=測量士」と思っている方が多いのですが、
不動産売買で必要な測量は、“土地家屋調査士”の仕事です。
実際、同業の不動産業者さんでもこの違いを曖昧にしているケースもあります。
◆ そもそも“確定測量”って何?
不動産を売却する際には、土地の面積や隣地との境界を正確に把握する必要があります。
このために行う測量を、私たちは 「確定測量」 と呼んでいます。
この測量では、お隣さんとの立ち合いをして、境界確認書に印鑑をもらう作業があります。
もちろん、個人の売主さんが自分でこれをやるのは無理がありますよね。
そこで活躍するのが、土地家屋調査士です。
◆ 測量士と土地家屋調査士、何が違うの?
簡単にまとめると、
項目 | 測量士 | 土地家屋調査士 |
---|---|---|
管轄 | 国土交通省 | 法務省 |
業務 | 位置や距離の計測 | 境界確認や登記申請に関わる測量 |
登記関連書類 | 作成できない | 作成・提出できる |
たとえば、いくら測量士が境界確認書を作っても、
登記には使えないケースがほとんどなんです。
つまり、測量士では不動産売買に必要な境界確定業務は**“不完全”**になります。
◆ 境界トラブルを避けるために
境界って、実は不動産取引で一番トラブルが起きやすいポイントなんです。
たとえば、
引き渡し後に「ここはウチの土地だ!」とお隣さんが主張し始める
古い境界ブロックの位置が、実際の境界と違っていた
こんなトラブルを避けるために、
土地家屋調査士による確定測量を行っておくのがベストです。
確定測量をしておけば、
「うちはきちんとした手続きで売りましたよ」と胸を張れます。
◆ 測量費用と目安時期について
測量費用:50万~80万円前後(規模によって異なります)
期間:通常は2~6ヶ月程度かかります
また、測量図が法務局にあっても、
平成5年以前に作成された図面は精度が低い場合があるため、
再測量を勧めることも多いです。
◆ 測量をしないとどうなるの?
確定測量をしないと、買主が自分で測量する必要が出てくるため、
その分を見込んで価格交渉されるリスクも高まります。
つまり、測量を省くことで、
結果的に安く売ることになる可能性があるのです。
● まとめ:測量は“誰に頼むか”が超重要!
✅ 登記に関係する測量=土地家屋調査士の仕事
✅ 測量士では、登記や境界確定には使えないケースが多い
✅ 売主として責任ある売却を目指すなら、確定測量を!
不動産を売却する際は、測量の専門家選びから間違えないように気をつけてくださいね。
それでは今日はここまで。