はじめに
「底地(そこち)」という言葉、普段の生活ではなかなか聞き慣れませんよね。
でも実は、船橋や市川の地主さんからよくご相談いただくテーマのひとつです。
今日は実際にあったご相談をもとに、「底地とは何か?」をストーリー仕立てでご紹介します。
事例:船橋市で底地を相続したAさん
Aさん(60代・女性)は、ご両親から西船橋の土地を相続しました。
ただし、その土地にはすでに借地権が設定されていて、借地人さんが長年住んでいました。
「相続したのはいいけれど、自分では土地を使えない。売ろうと思っても簡単に売れないと聞いて、不安になって相談しました」
これが、いわゆる 底地 です。
底地とは?
底地とは、借地権が設定されている土地の所有権のこと。
つまり地主さんは「土地の所有者」ですが、自由に建物を建てたり、駐車場にしたりはできません。
地主さん(Aさん)=土地を所有
借地人さん=土地を借りて住んでいる
Aさんが抱えていた悩み
地代はもらえるけれど少額
毎月数千円の収入だけでは固定資産税にも満たない。売却したいけど買い手が見つかりにくい
借地権付きの土地は、一般の買主には敬遠されやすい。子どもに残すのが心配
相続しても「自由に使えない土地」を残すことになる。
解決の選択肢
Aさんと一緒に整理したのは次の3つの道でした。
借地人さんに売る
最もスムーズで、土地と建物の権利が一本化されます。投資家や専門会社に売る
価格は下がりますが、現金化が早い方法です。借地権者と一緒に同時売却する
底地と借地をまとめて売れば、普通の土地と同じように高値で売れる可能性があります。
Aさんの選んだ道
最終的にAさんは、借地人さんに底地を売却することを選びました。
「長年住んできた家なので安心して暮らしたい」という借地人さんの希望と、
「相続の不安を解消したい」というAさんの思いが合致し、双方にとって納得のいく結果となりました。
まとめ
底地は「地代は入るけど自由に使えない土地」です。
相続した方にとっては「扱いに困る資産」になりがちですが、方法を選べばスッキリ解決できます。
もし「うちの土地も底地かも?」と思われた方は、一度専門家に相談してみてください。