公開日:2025/04/24
カテゴリー:売る時の知識
見えない傷み、どう説明する?
「屋根の劣化」や「パッと見でわからない部分」も、納得の売却につなげるために
不動産売却の現場でよくいただくご質問の一つに、こんなものがあります。
「屋根の傷みとか、目に見えないところは、どうやって説明して売るんですか?」
たしかに、屋根や床下、天井裏などの見えにくい部分は、ぱっと見ではわからないため、どう伝えるべきか迷われる方も多いです。
でも、実はこうした「見えにくい部分」こそ、誠実な説明をすることで信頼につながる大事なポイントなんです。
■ なぜ「見えない部分」が重要なのか?
中古住宅を購入する買主様は、表面的な見た目よりも、「見えない部分の不安」を強く感じています。
たとえば、こんな部分は購入判断に大きく影響します:
屋根の雨漏りや防水の劣化
床下の湿気やシロアリ被害
給排水管の老朽化
天井裏の断熱材や構造材の傷み
これらは、購入後に大きな出費やトラブルにつながる可能性があるため、買主様もとても敏感です。
■ どうやって説明・報告するのか?
① 建物状況調査(インスペクション)を活用
事前にインスペクション(建物調査)を実施しておくと、建物の状態を専門的・客観的にチェックできます。
たとえば屋根に関しても、
「屋根材にひび割れが一部見られる」「防水シートの経年劣化が確認された」
など、調査報告書を通じて具体的な説明が可能になります。
結果として、“安心して買える家”という印象を与えることができるのです。
② 告知書(物件状況報告書)を使って、誠実に伝える
不動産売却では、売主様が物件の状態について報告する「告知書(物件状況報告書)」を買主様に提出するのが一般的です。
ここには、
雨漏りの経験があるか
シロアリの被害や防除履歴
給排水のトラブル履歴
修理・リフォームの内容
近隣とのトラブルや事件の有無
などを正確に記入していただく必要があります。
とくに、屋根の痛みや、過去に雨漏りがあった場合は、修理の有無も含めて記載します。
▶ 例:
「平成30年に天井からの雨漏りあり。同年に屋根修繕工事を実施。以降、雨漏りなし。」
このように記載することで、買主様は「ちゃんと修理されている」と安心でき、結果として購入意欲にもつながります。
③ 写真や資料で“見える化”する
見えない部分だからこそ、写真や報告書で可視化することが大切です。
インスペクションの報告書
屋根裏や床下の写真
修繕工事の領収書や明細
などを一緒に提示することで、「この家の状態は隠しごとなく説明してくれている」と信頼につながる材料になります。
■ 「傷み=マイナス」とは限らない
屋根の傷みや古さがあっても、その事実を正しく伝え、価格や条件に反映されていれば売却は可能です。
隠して売るよりも、「ここはこういう状態です」と伝えるほうが、結果的にトラブルを防ぎ、円満な取引ができます。
逆に、告知をせずに売却した場合、引渡し後に買主から「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」を問われる可能性があり、後々の大きなトラブルに発展しかねません。
■ まとめ:見えない部分こそ、誠実に伝えることが大切です
不動産売却においては、家の良いところだけでなく、「気になるかもしれない部分」も丁寧に伝えることで、買主様に安心感を与えることができます。
そしてそれが、結果として「信頼できる売主さんだ」と思っていただけるきっかけになります。
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