公開日:2022/06/02
カテゴリー:売る時の知識
「住宅ローンの返済が厳しくなってきた…」
「このまま競売になったらどうしよう…」
そんなとき、選択肢のひとつとして知っておきたいのが「任意売却」です。
この記事では、競売との違いや、任意売却のメリット・デメリットをわかりやすくお伝えします。
任意売却とは?ざっくり言うと…
簡単に言うと、住宅ローンが払えなくなった人が、金融機関(銀行など)と協力して、自分の意思で物件を売却する方法です。
所有者が売主となる
売却価格は市場価格に近い
金融機関(債権者)の同意が必要
…というのがポイント。
一方、競売は裁判所を通じて強制的に売られる方法で、価格も安くなりがちです。
任意売却の仕組みは大きく2つ
持ち主と債権者が協力して売るケース
債権者が単独で手続きを進めるケース
後者は「え?勝手に売られるの?」と思うかもしれませんが、住宅ローンを組んだときに交わした「金銭消費貸借契約書」などに、そうした権限が記されています。
ただし、「売却金額が残債を上回ったら差額を返金する」といったルールも記載されている場合があるので、確認してみましょう。
任意売却 vs 競売|手続きの流れの違い
競売の場合
差押え → 売却(換価)→ 配当
一般市場より安値で売れることが多い
公開情報になるので、近所に知られるリスクも
配当まで1年近くかかることもある
任意売却の場合
関係者の合意 → 売却 → 配分
市場価格に近い金額で売却できる可能性が高い
債権者間の合意があれば、数週間で手続き完了も
公表されないので、近所に知られにくい
メリットまとめ(関係者別)
▼金融機関(お金を貸した側)
競売よりも高く売れる可能性
売却までの期間が短く、不動産価格の下落を防げる
▼不動産の所有者(ローン返済者)
自分の意思で売却に関われる
周囲に知られずに進めやすい
▼買主側
権利関係が整理されていて購入リスクが低い
融資(住宅ローン)が受けやすい
引き渡しまでが早い
任意売却のデメリットにも注意
債権者の同意が必須:一人でも反対者がいれば話が進まない
配分トラブルのリスク:後順位の債権者との交渉が必要
不正リスク:中には売主・買主とグルになって不正を行う業者も存在
売主責任の可能性:任意売却では“瑕疵担保責任”を問われるケースがある(※事前に買主と免責合意をしておくことで回避可能)
不動産業者選びがカギです
任意売却は、単なる「売却」とは違い、法律や金融の知識が不可欠な専門的な取引です。
対応実績のある不動産業者に相談し、正しい知識と手順で進めることが、後悔しないポイントです。
ちなみに、当社代表は10億円規模の任意売却のサポート実績もあります。
状況に応じたアドバイスをさせていただきますので、もし「ローン返済が難しくなりそう…」と不安を感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
任意売却は、競売よりも高く売れる可能性が高い
ただし、債権者の同意が必要で、調整が難しいケースもある
メリット・デメリットを理解したうえで、信頼できる不動産業者へ相談を!