公開日:2024/12/14
カテゴリー:売る時の知識
こんなミスが今でも?知らなきゃ損する仲介手数料の話
今回は、ちょっと驚いた出来事をお話しします。
私たち不動産業界に身を置く者として、正直に言って「これはないでしょ」と思ってしまうようなケース。皆さんにもぜひ知っておいていただきたい内容です。
仲介手数料の計算ミス!?
ある不動産会社さんとの取引の中で、こんなやりとりがありました。
私「これ、仲介手数料の計算違ってません?ちょっと高いですよね」
業者A「いえいえ、間違ってませんよ、ツノダさん」
私「いやいや、これ建物の消費税を差し引いて計算してないですよね?」
業者A「え?なに言ってるんですか?物件価格×3%+6万円の消費税でしょ?」
私「違います。不動産業者が売主の物件の場合、建物の消費税分を差し引いた金額に対して手数料を計算しなければいけないんです」
業者A「え?そんなの初めて聞きました……」
これって、怖くないですか?
こんな会話が実際にあったんです。心の中では思わず「今までのお客さん、大丈夫だったの?」と叫びたくなりました……。
では、具体例を使って説明します。
手数料の正しい計算方法(売主が業者の場合)
たとえば、物件価格3,500万円(うち建物の消費税が80万円)の中古戸建てがあったとします。
手数料の計算基準となるのは、消費税を引いた金額です。
正しい計算式:
3,500万円 − 80万円 = 3,420万円
→ この3,420万円に対して「3%+6万円」を掛けます。
➡ 3,420万円 × 3% + 6万円 = 1,086,000円
これが正しい仲介手数料です。
間違った計算だと……
もし、消費税を引かずに手数料を計算してしまうと……
➡ 3,500万円 × 3% + 6万円 = 1,110,000円
なんと、差額24,000円の過払いになります。
しかも、これに消費税が加算されるので、実際の差額はさらに大きくなります。
金額の問題だけじゃありません
「24,000円くらい」と思う方もいるかもしれません。でもこれは単なる計算ミスでは済まされません。
だって、お客様は数ある不動産会社の中からその会社を信頼して選んだのです。その気持ちを裏切るような行為は、たとえ故意でなくても大問題です。
最後にひとこと
このケースに限らず、不動産取引はちょっとした知識の有無で損をすることがあります。だからこそ、信頼できる会社・担当者を選ぶことが何よりも大切です。
ちなみに覚えておいてほしい豆知識として、「土地には消費税がかからない」という点も重要です。土地は“消費”するものではないので、非課税なんですね。
不安なことがあれば、いつでも気軽にご相談ください。
あなたにとって大切な取引を、きちんとサポートさせていただきます。